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「玉城千春を聴く歓び」
2部構成のコンサート。バックバンドを従え、アップテンポの曲を中心に演奏された第1部が終わり休憩後、ボーカルの千春さんとピアノの綾乃さんだけの第2部。その1曲目は小生がKiroroにのめり込むきっかけとなった『未来へ』だった。通常はピアノの前奏で始まるのだが、今回はアカペラでの歌い出しだった。何曲か歌った後のMCで原点回帰というようなことを云っていたが、これは小生がチケットを取れなかったファーストコンサートの時と同じアレンジであったらしい。
さて小生、千春さんの「声」が聞こえてきた瞬間、体が震え、顔は笑っているのに涙が頬を伝わっているのが分かった。これまでにKiroroのコンサートには3回行っているが(勿論PAの調子自体もいいのだろうが)、今まで聴いた中で最高の「声」を彼女は届けてくれた。初めて行った渋谷公会堂の時も良かったが、今回は格別であった。圧倒されたとか感動したとかっていうだけではない何かが小生の心を貫いていた。
現在CDを700枚程所有し、自称音楽好きの小生であるが、自分がそのミュージシャン、特に女性ミュージシャンに関してちゃんと聴こうと思うのは先ず「声」なのである。これは決して歌の上手い下手ではなくて、どれだけ自分の琴線に触れてくるかが大事な問題なのだ。だからどうも音楽誌のインタビューや写真だけでは聴いてみようとは殆ど思わない。最初に「声」ありきなのである。
ところで振り返れば小生とKiroroの出逢いは今から2年前、何の気無しに点けていたTVの「HEY!HEY!HEY!」。あのダウンタウン相手に天然のボケボケトークを繰り広げ、「箱入り娘なんですかね?」という問いには「いえ、箱には入っていません」と真顔で応える綾乃さん。「おいおい、一体何なんですか、この人達はぁ〜」と小生は呆気にとられてしまった。実は正直云うとその時点で小生はKiroroの存在を知らなかったのである。「長い間」という歌自体は知っていたが、それを歌っているのがKiroroだったとは本当に知らなかった。嗚呼哀しいかな。小生も時代に取り残されている者なのだろう。
話が若干横道に逸れてしまったが、その爆笑トークも終わり、『未来へ』が流れてきた。歌い出しの「ほうらー足元を見てごらん」の一節を聴いた瞬間、小生はKiroroの魅力にはまってしまった。この人の「声」凄いって・・・。たまたまビデオを録っていたので、後で何回も何回も繰り返して観た。聴けば聴くほど素晴らしい「声」だった。TVを通してもこれだけの響きがあるのだから、実際に生で聴いたらどうなんだろう、と。それに歌詞にも心を打たれた。自分の母親に対して贈った曲。何だか薄汚れてしまった自分自身が忘れかけてしまっている肉親への想いがそこに詰まっていた。小生はますますKiroroが好きになり、もっと知りたくなった。となれば、行動は早い。翌日にはCDを全て購入し、毎日車の中で聴き、一緒に歌った。気が付けばすっかり歌詞も覚えてしまい、カラオケでもKiroroの曲ばかり歌うようになった。もっとも千春さんの足元にも遥か及ばないのは当然の事なのだが、それでも歌わずにはいられないという衝動が小生を突き動かしていた。
今現在、小生の生活にKiroro、そして千春さんの歌声は不可欠なものになった。1日1回は聴かないと禁断症状が出てしまう。またKiroroを通じて多くの人達と出逢った。特にTeam Kiroroのリーダーの「おやじ」との出逢いは自分の人生にとってとても大きな意味を持つものになった。本当に感謝をしたい。また自分がヘコんでいる時に叱咤激励してくれた「かけさん」や「姫」には足を向けて眠れないし、一生いいお付き合いをさせていただきたいと心から願っている。そういった我々の傍らにはいつもKiroroが存在していた。千春さんの「声」があった。Kiroroともずっとお付き合いができれば、と思う。
小生にとって「玉城千春を聴く歓び」とは、この世知辛い浮世の中でのささやかな幸せであり、人と正面から魂と魂とで触れ合う為の原動力なのである。絶対手放したくはない。
さて小生がコンサート中、自分の頬に熱いものが伝わっていることに気付いた時に慌ててそれを拭い、横にいる「おやじ」の顔を覗いた。とても幸せそうな顔をしていた。小生も更に幸せな気分になった。
千春さん、綾乃さん、ありがとう。
Kiroro、ありがとう!
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